スマホを水没させてしまったけど普通に使えそう…。このまま使える?
水没したスマホは普通に使うと故障に繋がります。すぐに電源を切って修理店や購入ショップに相談しましょう!故障する原因について、詳しく解説しますね!
iPhoneやAndroidなど、スマホが水没した時に「修理は高いから、普通に使えるなら使いたい」と思う人は多いのではないでしょうか。しかし、一度でも水没したスマホがこれまで通り普通に使えるかと言われれば、答えはNOです。
当記事では、水没したスマホが普通に使えない理由と対処法を元スマホ修理店勤務の筆者が詳しく解説します。日常生活に欠かせないスマホの知識は今後も役立つので、この機会にぜひ覚えておきましょう。
水没したスマホは普通に使える?答えはNO!
iPhoneやAndroidなどのスマホは完全防水ではないので、水没させると故障に繋がります。今後故障するかもしれない、もしくは既に故障しているスマホを「今後も普通に使えるよ!」とは言えません。
その理由について、元スマホ修理店勤務の筆者が詳しく解説していきます。
スマホの防水性能は完全防水ではない
iPhoneやAndroidなど、昨今のスマホの防水性能は「IP68」や「IPX6」など高性能ですが、残念ながら完全防水ではありません。簡単に言えば、製造メーカー側が「水が入って故障する可能性は0ではないよ」と言っているようなイメージです。
つまり、水没させた時点で既に故障のリスクがある、または故障していると思いましょう。なので、一瞬の水没でも油断はできません。
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内部に水が浸入したまま使うとショートする
スマホ内部で水と電流が触れあうとショートし、中のパーツが溶けたり損傷したりします。最悪の場合、起動不可となるのでかなり危険な状態と言えるでしょう。
スマホが起動している間は電流が流れ続けているので、水没したスマホを普通に使っているといつショートしてもおかしくありません。「普通に使えるかも」とそのまま使ってしまうと、自分でとどめを刺してしまう可能性があるのです。
スマホの内部が濡れているかは素人では確認できない
スマホを水没させた後、内部に水が浸入したかどうかは素人では判断できません。なぜなら、スマホは簡単に内部にアクセスできる設計ではないからです。
スマホを分解して中を見る方法もありますが、スマホの分解は難易度が高く、素人にはおすすめできません。分解する過程でスマホを壊してしまう危険もあります。
さらに、登録業者以外が分解をしたスマホは「改造品」となり、改造品は電波法により電波を飛ばすと法律に違反する恐れがあります。分解は修理店に任せましょう。
質問10 技適マークが付いている無線機を改造するとどうなりますか?
回答10
技適マークが付いている無線機を改造すると、技術基準適合証明の効力が無くなり、技適マークを除去しなければなりません。
このような無線機を使用すると、電波法違反(※)になる恐れがあります。詳しくは、最寄りの総合通信局へお問い合わせ下さい。
(※電波法違反の場合、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金の対象となります。また、公共性の高い無線局に妨害を与えた場合は、5年以下の懲役又は250万円以下の罰金の対象となります。)
総務省│電波利用ホームページ
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スマホ内部の水はなかなか乾かない・乾いたかわからない
万が一スマホ内部に水が浸入していた場合、スマホ内部は密閉されているためなかなか水が乾きません。「内部に水がはいったということは、水を抜くこともできるのでは?」と考える人も少なくないでしょう。しかし、前述したようにスマホは密閉されており水抜きはできません。
さらに、分解が簡単でないことから完全に乾いたのかを確認するのは困難で、「〇日乾燥させれば普通に使える」と断言しにくいのも難点です。
スマホが水没したときは電源を切り修理店か購入元へ相談する
iPhoneが水没したときやAndroidが水没したとき、モデルに限らず対処の方法は同じです。
- 電源を切り水気を乾いた布で優しく拭き取る
- 下手に触らず修理店や購入ショップへ相談する
スマホは精密機器です。天敵とも言える水での故障は、素人では手の施しようがありません。下手に触らずプロに相談してみましょう。必要であれば修理や買い替えを検討してください。
データそのまま修理をしたいなら民間の修理店へ
水没したスマホは実質起動させられません。データのバックアップをこれから取りたい場合は、データそのまま修理に対応している民間の修理店に相談しましょう。
民間修理店のおすすめは総務省登録修理業者のアイサポ
「民間の修理店って怪しい…。」と思う人もいるでしょう。そんなときは総務省登録修理業者であるアイサポの利用がおすすめです。登録修理業者で修理歴9年のプロが修理を行うので安心・安全なのはもちろんのこと、iPhoneやAndroid以外の機種にも対応しています。
郵送修理にも対応しているので、お近くに信頼できそうな修理店がない場合はアイサポへ郵送修理のお問い合わせをしてみましょう。
補償サービスが使えるならサービスを受けられる正規店へ
iPhoneなら「Apple Care+」、Androidなら各メーカーや購入ショップの有料補償サービスが利用できる場合は、そのサービスを利用しましょう。
ただし、基本的にデータが消えてしまいます。そのためデータを救出したい人には不向きです。バックアップが既にとってある人や、データが消えても問題ない人におすすめです。
iPhoneの有料補償である「Apple Care+」についてをまとめた記事もあるので、有料補償について良く知らない人はこちらもご覧ください。
スマホが水没した時の応急処置方法
スマホが水没したら普通に使えないのはわかったけど、修理店やショップが営業時間外だったらどうすればいいの?
基本的には開店まで触らず放置するしかありませんが、応急処置で復旧率を上げられます。正しい応急処置方法を実践して少しでもダメージを軽減させてあげましょう!
ここからはスマホを水没させてから、修理店やショップに持ち込むまでの応急処置方法をお伝えします。あわせて実はしてはいけないNG行動もご紹介します。
ベストな応急処置はこれ!電源を落として水気を少しでもとる
修理店や購入ショップへ持っていくまでの間で、最も気を付けないといけないのは内部をショートさせないことです。電流が流れないよう、電源が入っている場合はすぐに電源を切りましょう。
電源を切ったあとは外側の水気を優しく拭き取り、乾燥剤と一緒にジップロックへいれておきましょう。
間違った応急処置方法では、内部の状態が悪化する恐れがあります。これから詳しく解説します。
おすすめできない応急処置方法一覧
スマホの水気をとる際、下記の方法はおすすめしません。
- SIMトレーの入り口やスピーカー部からドライヤーで乾かす
⇒中で水が動いてしまいます。入り込んではいけない部分に水が浸入する恐れがあります。 - スマホを温める
⇒急激な温度変化があると内部が結露し、内部が全体的に水気を帯びる可能性があります。 - スマホを振ったり振動で水抜きをする
⇒中で水が動き、濡れてはいけない箇所に水が浸入する恐れがあります。
ネットでよく見かける応急処置方法ですが、上記はあまり効果が期待できないのに加え、逆効果な場合もあるのでおすすめできません。
下手に触らず、自然乾燥に専念しましょう!タイミングが合えばすぐに修理店やショップに相談しに行き、なるべく早く持っていくのがベストです。
水没したスマホが充電できない?充電すること自体がNG!
水没したスマホを充電してはいけません。充電は電源オンと同じく、内部のパーツへ電流が流れます。「充電はできるかな?」と確認したい気持ちはわかりますが、ショートさせないために充電も控えましょう。
「水没したiPhoneが充電できない…。どうやって充電すれば…。」とお悩みの人もいるかもしれませんが、充電すること自体が危険だと覚えておきましょう。もしかしたら、充電器を挿したせいで充電口がショートした可能性もあります。
スマホを水没させないための対策2つ
スマホの水没は、突然携帯電話が使えなくなるため思っていたより困った状況になる人が多い印象です。そこでそもそも水没させないための対策を2つ、元スマホ修理店経験なる筆者がお伝えします。
対策①防水性能を過信せず水場に持ち込まない
前述した通り、iPhoneやAndroidなどのスマホは完全防水ではありません。万が一のことを考え、水没させないためには水に近づけないのが一番です。
対策②水場でどうしても使いたいときは防水ケースに入れる
プールや海などのレジャー中にスマホをどうしても使いたい人は市販の防水ケースに入れましょう。さまざまな防水ケースがありますが、万が一のことを考えて防水性能がなるべく高いケースを選ぶことをおすすめします。
防水ケースについてまとめた記事もあるので、防水ケースの購入を検討している人はぜひこちらも参考にしてください。
まとめ│水没したスマホを普通に使うのはNG!なんともないと思っても修理店へ
今回解説した水没の対処法はiPhone、Androidに限らず全ての完全防水ではないスマホに使えます。間違った対処法をせず、「電源を切る」「自然乾燥させる」だけに専念しましょう。そして、なるべくすぐに修理店や購入ショップへ持っていくのがベストです。
「なんともない」とか「普通に使えそう」で使うともっと困った事態になってしまう可能性があるんだね。
そういうこと!症状が悪化すると修理費もかさんでしまうので、使えそうでも我慢するのが一番です。
もし水場へスマホを持ち込むのであれば、防水ケースに入れたりバックアップをとってから持ち込んだりと、故障への対策を忘れないようにしましょう。
スマホは大切な連絡手段です。故障させないよう十分気を付けて使っていきましょう!