「プールやアウトドアでスマホを使いたいけど防水ケースはどれを選べばいいのだろう?」
「防水ケースにいれれば絶対に水没しない?」
「お風呂で使っても大丈夫?」
水場でスマホを使いたい人は、上記のような疑問を持つのではないでしょうか。
海や川、プールなどのアウトドア中のカメラ撮影や動画撮影にスマホを使いたい人は多くいると思います。
そこで今回は、水場で使う際のスマホ用防水ケースの選び方について解説します。
これからスマホ用防水ケースを探す人はぜひ参考にしてみてください。
水場でスマホは使っていい?防水ケースの選び方を知る前に知っておきたポイント
「スマホは防水ケースにさえ入れていれば大丈夫なのか?」
結論から言えば水場で使っても絶対壊れないということはありません。
なぜ断言できるかと言うと以前スマホ修理店に勤めており、水場での使用が原因で故障したスマホを何件か見てきた経験があるからです。
お風呂での使用は別問題!おすすめできない理由
最近のスマホにはIPX8やIPX7などの高い防水性能がついていますが、この防水性能はあくまで常温の水でのテスト結果です。
試験内容には「被試験品と水温は5度以上差があってはならない」という項目がありますので、高温でも低温でもない水温でのテストだということがわかります。
高温多湿なお風呂では試験の内容が通用しません。スマホが蒸されて内部結露などで水没する危険性があるのです。
防水ケースに入れていてもスマホが蒸される状況は変わらないので、基本的に使用はおすすめできません。
修理店に来る水没修理はお風呂が原因なことがほとんどでした。
お風呂でのスマホ使用は基本的にしないことをおすすめします!
スマホを水場に持ち込む際の防水ケース│種類と選び方
スマホ用防水ケースはさまざまなメーカーから販売がされていますが、値段や質もさまざまです。
水没してしまっては意味がないので、なるべく安全性が高く信頼のできるスマホ用防水ケースを選ぶ必要があります。
防水ケースにこの機能があると安全性が高い!と思うものを順番にご紹介します。
ロック式で水の侵入を許さない
ロック機能がついている防水ケースは密閉されていて水の侵入を許しません。
防水ケースには水滴までしか対応していないケースや、水に浸けても大丈夫なケースなどさまざまな商品が販売されています。
万が一に備えて完全防水のケースがほしい人や、水中でカメラ撮影がしたい人は浸水対応のロック付きケースを選びましょう。
同じロック式の防水ケースでも防水性能は商品により違いがあるので、商品説明はよく読んでから購入する必要があります。
商品によっては3重までロックをかけられる設計の防水ケースもあります!
防水性能は高ければ高いほど安心なので、心配であればなるべく性能が良いものを買いましょう!
エア機能は水に浮いて見つけやすい
裸のスマホは手を離すと水の中に沈んでしまいますが、防水ケースにエア機能があれば水面に浮いてくれます。
水中でスマホが体から離れてしまった!という場合にはエア機能があると見つけやすくなり便利です。
エア機能がないとスマホは基本的に水の中に沈んでしまいます。
特に海や広めのプールなどでスマホが沈んでしまうと見つけるのは困難です。
水圧も影響して水没の危険性が更に増す危険性もあります。
万が一に備えて紛失防止のためにエア機能がある防水ケースを選びましょう。
対応機種以外は沈む可能性あり!
防水ケースとスマホの相性によっては沈んでしまうこともあるようです。
サイズ合わないなどもありえるので、防水ケースがどのスマホに対応しているかを購入前に要確認しましょう!
ストラップ付きは紛失防止になる
ストラップ付きは首から下げられるので紛失防止になります。長さ調節ができるとなお便利です。
水没での故障は修理して直る可能性がありますが、紛失は修理のしようがありません…。
首からスマホをぶら下げられるストラップ付きの防水ケースがあれば、紛失のリスクはストラップなしと比べ抑えられます。
ただし、長すぎると物に引っかかって首を絞めてしまう恐れもあります。周りには気を付けて使いましょう。
防水に関係なく、ストラップはお子さんにスマホを持たせる時にも紛失防止に役立ちます!
スマホを防水ケースにいれないとどうなる?水没の危険性を解説
ここからは元スマホ修理店勤務のわたしが水没の危険性について解説していきます。
スマホが水没したらどうなってしまうのかを事前に知っておくと、万が一故障してもスムーズに対処ができるのでぜひ参考にしてください。
水没したスマホは修理しても今後安心して使えない
スマホは一度水没で故障すると二度と安心して使えません。これは修理店経験から察するに知らない人がかなり多い印象です。
修理店勤務をしていたころ、この説明に驚かれる人が多くおられました。
「なぜ?」と思いますよね。その理由として、水没したスマホは修理後も後遺症が現れる場合が多いことがあげられます。
最悪の場合、水没の後遺症で起動すらできず修理もできない状態まで悪化することもあります。
つまり、水没したスマホが修理で復旧してもいつまで使えるかはわからないのです。
水没しても直せばなんとかなる!と思っている人は要注意!
修理店も直せる限界があります…。
水場での使用は自己責任!メーカーは水没しても補償してくれない
防水ケースの製造メーカーやスマホ本体のメーカーは水没に対してなんの補償もしてくれません。
なぜなら、水没故障は自然故障ではなく過失による故障となるためです。
壊れても全て自己責任となりますので、防水ケースに入れたからといって過信しすぎないようにしましょう。
過失故障に対応している有料の保険や補償、キャリアのプランもありますが、データは助からない場合がほとんど。
これは水没したスマホの修理は基本的に本体交換となるケースが多いためです。
大切なスマホであれば、念のためバックアップを取ってから出かけるなどの工夫をしましょう。
当社のケースで壊れたら本体代補償します!なんてところはわたしの経験上ありません…。
スマホメーカーも水没は過失となり本体交換代などで高額な修理費がかかります…。
スマホ本体の防水性能は過信できない
「スマホ本体にそもそも高い防水性能があるから大丈夫なのでは?」という意見もあるかと思いますが、意外と簡単にスマホは水没します…。
その理由として、スマホの防水機能が高性能なものがあるものの、完全防水ではないからです。
言い方を変えれば、「必ず助かる保証はない」ということになりますね…。
注意!│画面割れや背面割れしているスマホは防水性能がない!
割れがあるスマホはほぼ防水性能を失っていると思って普段使用してください。
スマホの構造を理解するとわかりやすいので、簡単に解説します。
スマホの防水性能というのは内部のパーツが水に強いわけではなく、水が入り込まない工夫がされているだけ。大半のスマホは内部の縁に防水パッキンが貼られているだけです。
スマホに画面割れや背面割れがあると、そこから水が内部まで侵入し意外と簡単に故障してしまうのです。
スマホを防水ケースに入れても水没しちゃった!緊急の対処方法
スマホが水没したあと、実はしてはいけない行動や復旧率をあげるためにとるべき行動を解説していきます。
万が一水没したときに備え、知識として覚えておきましょう。
また、詳しく解説している記事もあるのでスマホの水没について知りたい方はこちらもご覧ください。
電源を入れない・充電しない
「水没した!?」と思った時に一番やりがちで一番してはいけないことが、電源が入るかの確認や充電してみることです。
水と通電している部品は触れ合うとショートが起こり故障します。
水が入っているスマホを起動したり充電したりすると、電気が流れさらに故障する可能性大。
電源が入っていればすぐに切り、乾燥剤などと一緒に自然乾燥させましょう。
確認をしてしまったせいで、「復旧できないほどに症状が悪化した」なんてことも起こりえます。
無事かどうか確認したくなる気持ちはすごくわかります!
でもそれがスマホにとどめを刺すことになるかもしれません…。
ここは一旦我慢しましょう!
すぐ修理店に持ち込んで内部クリーニングをしてもらう
スマホに水が浸入してしまったら起動や充電をせず、すぐに修理店で内部クリーニングしてもらいましょう。
乾燥材と一緒に放置する方法もありますが、分解しなければスマホの内部が乾ききったかわかりません。
万が一乾いておらず、試しに起動したせいで症状が悪化したら元も子もありません。やはりプロに頼んで綺麗にしてもらうのが一番です。
お店にもよりますが、大体4000円ほどでクリーニングをしてくれます。作業時間も早いところなら1時間程度です。
わたしが勤めていた修理店では、専用の洗浄機を使って内部クリーニングしていました!
IPSという気化する洗浄液でしっかり水気を飛ばしていましたよ!
有料補償や保険に入っているなら迷わず使うべき!
Apple製品の有料補償であるAppleCare+など、過失でも格安で修理・交換をしてくれる補償や保険に加入しているのであれば、水没後は迷わず使いましょう。
ただしデータ移行のためにバックアップが必要になるので、操作が可能であれば事前にバックアップをとってから利用しましょう。
水没したスマホを操作するのは危険なので、バックアップをとるのは一か八かです。
いつでも対処できるよう、日ごろのデータ管理が最重要と言えますね!
スマホの買い替えは近いうちに必要になる
スマホが水没した場合は買い替えを覚悟しましょう。前述したように水没が原因だと修理では完治せず、今後安心して使う事はできません。
後遺症の危険性を知っている修理店は基本的に水没修理では補償を一切つけてくれません。
つまり、「一旦直ったけどこの後なにがあってもまた修理費がかかりますよ」ということです。
わたしの知る限り、水没故障を完璧に直す方法は本体交換や買い替えしかありません。
常にバックアップを取りつつ、買い替え費用が用意できたらすぐに買い替えるのが無難と言えます。
水没の後遺症で突然電源が落ち、修理店でもお手上げな状態に…。というケースも過去にありました!
スマホは大事な連絡手段ですので、常に安心して使える状態がベストです!
まとめ│スマホを水場で使うときは性能が高い防水ケースを選ぼう!
スマホ用防水ケースはさまざまな商品が販売されており、防水性能は商品ごとに異なります。
利用シーンにあわせた防水ケースを購入するとよいですが、万が一に備えて防水性能が高いものを選ぶことをおすすめします。
防水ケースにいれていてもスマホが水没する危険はあります。万が一水没したら電源を切り修理店でクリーニングしてもらいましょう。
防水ケースの使用はあくまで自己責任です。危険をしっかり理解した上で防水ケースを使うことが大切です!
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